アルファロメオ ジュリア TZ 1964

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アルファロメオ ジュリア TZ 1964 ( Alfa Romeo Giulia TZ 1964 )

イタリアの上級自動車メーカー、「アルファロメオ」のジュリア TZです。
このクルマは、アルファロメオの人気シリーズ「ジュリエッタ」のスポーツモデルでありコンペティションカーである、ジュリエッタ SZをベースに開発されたレーシングカー。
ジュリエッタ SZは、レーシングフィールドでも活躍した車でしたが、レース回数を重ねるにつれ、可愛らしいボディの弱点が露呈されるようになりました。ボディ形状が空力的に不利であり、本格的なレーシングカー開発の機運が高まるきっかけとなります。

そうしてジュリエッタ SZの後継として1963年から登場したのが、ジュリア TZ。
元フェラーリの技術者・カルロ・キティが率いるアウトデルタが、鋼管チューブラーフレームを開発。
この鋼管フレームにちなんでTZ(Tubolare Zagato)と言うネーミングとなっています。
SZ同様に、カロッツェリアのザガートがデザイン・製造したアルミニウム製の車体。
エンジンはジュリア用の1570cc 直4 DOHCエンジンを流用していますが、後にGTAにも用いられるツインプラグシリンダーヘッド、専用の四輪独立サスペンションを持ち、車両重量は650kgと言う軽量を実現し、最高速度は216km/hに達しました。
また車体後部のコーダ・トロンカと呼ばれる空力的なデザインも性能の向上に貢献していました。

当時はまだアルファロメオがワークス活動を行っていなかったので、プライベーターによりレースに参戦しましたが、セブリング12時間、デイトナ24時間、ルマン24時間、ニュールブルックリング1000km、タルガ・フローリオ等でクラス優勝を果たし、ツール・ド・コルスのようなハイスピードラリーでは総合優勝さえ遂げるなど、GT1.6クラスでは無敵の強さを誇りました。

GTクラスのツーリングカーレースに出場するため100台を作る予定でしたが、結局112台が生産され、今日でも理想的なリーシングスポーツカーとして非常に人気が高いモデルです。

[出典]Car in pictures

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