ロータス エリート 1959

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ロータス エリート 1959 ( Lotus Elite 1959 )

イギリスのスポーツカーメーカー「ロータス」の、初期のスポーツカー、エリートです。
ロータスのエリートは、初代・2代目と存在しており、初代が1957年から1963年までの製造。2代目が1974年から1982年まで製造されていますが、両者に直接の繋がりはありません。
今回、紹介しているのは、初代モデル。1959年に製造されたものです。

この車の特徴的なのは、この当時まだ実用化が進んでなかった新素材のFRP(Fiber Reinforced Plastics、繊維強化プラスチックの事で、ガラス繊維などの繊維をプラスチックの中に入れて強度を向上させた複合材料)を、モノコックボディとして採用されている事です。ボディだけでなく、シャシーまでがFRP製という、世界で初のオールFRPモデルです。

その美しいスタイリングと共に、新素FRPを採用した革新性は高く評価され、ロータス社の知名度を広めたエポックメイキングなモデルです。

エリートは、cd値0.29の空力的で美しいスタイリング、軽量なボディと高出力のコヴェントリー・クライマックスFWEエンジンによる高い動力性能、ロータスならではの卓越した操縦性で、ロータスのシングルシータスポーツカーであるセブンとともに、ロータスのスポーツカーメーカーとしての地位を不動のものにしました。
また、レースにおいてもル・マン24時間レースで6回のクラス優勝を遂げるなど大活躍したマシン。
然しながら、当時のFRPモノコックボディの生産技術は未熟なのもあり、生産性が悪く、コストが高く付き、ロータスの経営状況を悪化させる事になります。
FRPボディに取り付けられたサスペンションも独自な構造で、華奢な作りだった為、そのダメージも大きく、経営の悪化に繋がりました。

エリートの製造で得られたノウハウは、後継モデルのロータス・エランに引き継がれていきます。
当時の技術的な未熟さはあったものの、その先進的でクルマとしての性能の高さや、洗練された美しいデザインなどから、現存車は今でも理想のスポーツカーの一台として高値で売買されます。
また、2代目のエリートとは区別するために、初代モデルは、敬意を込めて「オリジナル・エリート」と呼ばれます。
なお、当時の日本のオーナーの中には本田宗一郎・博俊父子も含まれており、この車はホンダの実験車としても用いられたと言われています。

エンジンは、直列4気筒SOHC 1216cc 最高出力76ps/6100rpm。
4速のマニュアルトランスミッション。

[出典]Conceptcarz.com

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